【読書感想】思考の整理学

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■感想

この本が最初に刊行されたのは1983年らしい。現代まで40年近く読まれている名著だ。

 

内容は題名の通り、思考の整理方法について書かれている。具体的には、ボヤっと浮かんでいるアイデアや考えをどうやったらハッキリとした形にできるのか、そのヒントについてエッセイ形式で書かれている。科学的なエビデンスに基づいてるわけではないので、あくまで著者の考えではあるが、この方法に共感する人が多いから40年近くも読まれる本になったのだと思う。私もその一人。

書かれていることも小難しい方法論のようなものではなく、「アイデアは一旦寝かせておけ」であったり、「散歩中やトイレで思い出すことが多いからいつでもメモできるように準備しておけよ」といったものが多い。1つのエッセイは15分程で読めるので、通勤時の電車の中で読んでいた。

 

個人的に心に残ったのは「三上」という言葉。中国の欧陽脩という人が残した言葉で、良い考えが浮かびやすい状況を指している。

三上 - 良い考えの生まれやすい状況のこと。馬上、枕上、厠上。それぞれ「乗り物に乗っている時」、「布団で寝ている時」、「便所の中」

ja.wikipedia.org

良い考えが思い浮かぶ状況というのは一つの考えに没頭している時ではなく、ある程度リラックスしている状態のときに思い浮かぶことが多いということらしい。

仕事で一つのことに頭を悩ませて結局何もわからなかったってことが多いので、あまり根を詰めないで、寝て起きたら何か思いついてるよってくらいの心持で仕事に取り組む教訓にしようと思った。

 

他にも学ぶことが多く、年一くらいで読み返したいと思うほど良い本だった。